1日目

2026/08/10(月) 22:34
ワークショップ1日目。
8時11分の新幹線に乗り、京都へ。
2時間10分ほどで到着。
タクシー乗り場を間違えて、大回りして到着。

20キロの桑幡道信を連れて行く。(新幹線の天井が低いが、裏ぞりがすごいことになっているので問題ない!)
首折れ? 廃弓? というボロボロの弓で数週間は使ったが、器具庫に置いていたらひっくり返った…。
当代(21代目)のK師は「いや、いけるやろ?」と言ってくれたので、明日、弦を張る予定。

鎌倉から遅れて参加の女性を待っているうちに昼食となった。
食事は昼と夜用意してもらえる。K師の奥様が作ってくれる。
一日目昼は特上ビーフのすじ肉のカレー。すげーうまかった。
お代わりしたかったが、午後の作業に困るかと思って遠慮した。(かがんでの作業なので、腹が閊えると困るw)

午後から作業。

まず、竹の上下。
節に手を滑らせて、なだらかなほうが上。引っかかるのが下。
そして、下は引っかかるのと、雨水などで若干黒い。
節間も、上に行くほうが長くなる。

それから、芽竹と脇竹の見分け方。
枝が出ているほうが「芽竹」そうじゃないほうが「脇竹」。
芽竹が弓の材料になり、脇竹はヒゴの材料となる。
十字型の竹割を使って、まずそれらの竹を割る。
これが、結構難しい。1発目がちゃんと入らないと割れない。私があまりにとろいので、息子のMさんがほぼやってくれた。単純作業は得意なのだが。

そして、脇竹は二つに割いてから節を取る。
鉈と言っていたが、なんと日本刀のなかごと刃の部分20cmほど残したものだった!
なかごの部分をもって作業する。(銘が入ってるものもあったが、贋作らしい。残念)。刃はほとんどつぶしてある。だから間違えて刃を持っても手は切れない。

その作業も結構大変w
それも、作業場の外の道路でやるので、車が来るたび声を掛け合って引っ込むw
おなじみの光景なのか、ドライバーさんたちも軽く会釈して通り過ぎる。

その後、21代K師と話し合いながら、弓力手幅などを加味して、弓にする竹を決めていく。
K師は私の手を見て、「うわああ、可愛いねー。体格や声や態度とはイメージ違うねー小さいね」と笑ってくれた。
前半は余計だが。
で、たぶんワークショップ参加者の中で、一番強い弓を頼んだ。18キロ。
まあ、竹弓は弓力が落ちるものなので、16から17に収まればOK(^^♪

私のような弓道歴10年はペーペーと思ったら、2年目の人とか、5年とか、いろいろおられて、心が軽くなった。

竹は内竹と外竹で違うものを使う。
K師は何本も竹を手に持ちぶらぶら揺らして重さや反発を見ていた。
それで強さってわかるんですか? と問うと「自然物だから、わからんよ」という。
わからんのかい! と思ったが、この作業は私たちにはできないので、見守るだけである。
「手を見せて」と言って「何キロ?」と聞きながら、片手で竹(芽竹)をぶらぶら。ハイこれ。
それで、やはりわかるのだ。時々外すけど、大きな外しはないよとは息子さんの弁。
私は並寸だが、並寸用の尺がある。
それで手早くマジックで握りのところと、上下を決める。
上下を切り落とすのは私たちの仕事で、のこぎりで切り落とす。
切り落とした部分は記念に持って帰っていいよと言われたが、でかい竹を4切れも持って帰るのは無理なので、一つだけカバンにしまった。

丁度握りの来るところに自分の名前を書き込む。「大きく書きすぎるんじゃないよ。端っこは切り落とすからね」と私を見て言う。
あんたが、一番やりそうだ。
ははは。なんで? いや、その通りだけどね。(職人というのは、そういう人間観察の目も確かなんだろうか)。

そこからは、ヒゴ造り。
ヒゴになる脇竹の節をなだらかに専用の道具「手がんな」で削っていく。
持ち方、台の抱えかた、胡坐に座っての作業である。
京都の町屋は、間口が小さくて奥が深い。
店先で竹を削っていると、多くの外国人観光客が通り過ぎる。
おおーとか言って、手を振ってくれるので、ニコニコ手を振り返したりして。
しかし、節の硬いことよ。
実は「怪我には気を付けて」と言われていたが、右の小指の外側にどうしても台に当たる。
イテテとなってしまった。

夕食のとき、K師に言うと「当たるんですよ」と自分の手をだしてくれた。
なんと右手の小指側の外側はガチガチになっていた。
職人の手だわ。

自分のぷにゃぷにゃな手が、赤ちゃんに見える。
明日も痛いだろうけど、頑張らなくては!
そして、胡坐は得意なので、別段疲れることもなかった。
暑さもこの時期の京都としては涼しい一日であった。

というか、明日もヒゴづくりらしい。
私の弓打ちは14日予定である。
うわー楽しみ。
No.683 PERMALINK

チャレンジ

2026/08/10(月) 22:21
弓・・・なんですが、今日から一週間弓が引けません。
弓なのに? そう。弓なのに。

昨日は引き納めということで、120射引いてきました。あまり中りませんでしたが。

そうです。積年の夢であった「竹弓ワークショップ」に来ているのです。
全国から津々浦々「弓が好き」「竹弓作ってみたい」という野望を持った老若男女が集うのです。
費用198,000円。
宿泊費別途。交通費入れたら、他に10万近く。
7日間の滞在で、弓を作ります。
場所は京都。

以前から興味があったけど、高いし、遠いし、長いしで手が出なかった。
去年、道場のY夫婦と行こうということになって、申し込んだ。
すると、Y夫の母君が亡くなって「初盆」と重なり参加不能になった。
私も同時にキャンセルとした。来年お願いしますということで。
そして、今年。
Y妻の母親が体調を崩しているので、遠くに行かれないというキャンセル。
もう二人を待っていたら延々行けそうもないので、私一人で来たという次第。
でも、一人で良かったと思う一日めでした。

結構な腕力仕事なんですよ。
Y妻は器用だけど、力仕事は難しい。(手が痛くなる)。
Y夫はすぐに自分の称号や段位をひけらかす。

ここでは、段位、称号、年数、上手い下手、一切関係ありませんよ!
最初に弓師がおっしゃった言葉だ。実に感動した。
上下関係ない。本音で行く。
何でも話してくれて、本当に勉強になりました。
というか、家を7日も開けて、大丈夫なのだろうかという一抹の不安あり。
時間があるので、たぶん、弓道や弓に興味のない人にとっては意味不明かもしれませんが、記録しておきます。
No.682 PERMALINK

服部弓の話続き

2026/07/02(木) 23:50
んで、われらが盟友のSさんとその弓を引いたんだ。

爆笑!

外すダメな射の時と、的中のある良い射のときとで全然弦音が違う!
同じ弓とは思えないと、笑う。

振り返って「今の何!? すご!」というときもあれば、後から「バーンって言ってたーw」

はい。
カンという高い弦音が出るときは、本当に自分自身気持ち良いのである。もうなんというか、癖になるというか。
無駄のない動き、力みのない動き。ぶれない中心。そういうのが揃って、初めて「カン」って鳴る。

ホント、4本に一本、いや8本に一本。
自分でも信じられないくらいのが出る。
でも、外すときのほうが多いし、外したときの弦音の情けない感じが、実に笑える。
ドヴァ―ン。バシャ―。バーンっていう、グラス弓でもこんな悪い弦音は出んだろうという具合。
弓返りも、普段は弦は真横に来るくらい。
それが、腕に当たるほど回る。
胸当てつけなくても、全然胸に当たらない。
弦の返りが速いのだ。
そのスピードについていかないと、弓の縦線がぶれる。
ダメな射になる。

冴えるってこういうこと。
そして、会を持たないと全然中らない。
会はアーチェリーだとエイミング。止まっているようで止まってない狙いの時間。
会が短いことを弓道ではことに嫌う。先日の審査でも皆中して不合格だった人たちの動画を見たが、どの人も会が短い。
会が短いことは嫌われるし、弓道(アーチェリーでも)では「早気」として病の一つとして有名だ。
昔の書物に、早気を治そうとして、殿様にいただいた裃を的の前に置いて、決して放さないという稽古をしようとしたら、結局裃に向けて矢を放ってしまったという逸話がある。
(ちなみに、その人は、とうとう実の息子(赤ん坊)を的の前に座られて稽古したという。さすがに矢を放つことはできず、そうやって早気を克服したというのである)。

私は早気ではないが、生来のセッカチで、早くしろと言われたらいくらでも早くできるし、ゆっくりしろと言われるから仕方なくゆっくりしているだけであった。
ところが、この弓は「時間をかけてしっかり狙う」ということをしない限り的中させてくれない!
なんというワガママ弓であろうか。

今日も服部君に振り回されて終わった一日。
まったくもって、手に負えない。(でもうれしい)。
稽古の質が変わった。
中てることよりも、きちんとした射を。
きちんとした射に、的中はついてくる。
今までは割と中てっこ弓道だったなあと思う。
それはそれで面白いけどね。

1つ悩みは、17キロを引いているうちに、暑くてだんだん弓が弱ってきていることだ。
暴れん坊だが、弓力はこの10日くらいで16キロまで落ちてると思う。
楽々引けてうれしいような、悲しいような。
買わないけど、ネットにはもう一張り服部君が売ってるんだよね…。
19.2キロ。
さすがに無理かなと思って手をだしていない。

眺めている。

No.680 PERMALINK

100年以上前の弓

2026/07/02(木) 23:31
服部喜寿。
大正時代の弓師である。
そんな人の作った弓が手に入るとは思ってもいなかった。

それが、ちょうどの弓力(17.2キロ)で出てきた。
最初78000円だったのが、買い手がつかず54000まで下がった(送料込みだ)。
弓の取引は送料がだいたい1万円くらいかかるので、実質5万を切る価格。
これはね。もうね、買わないとね。
買いました。

写真を見ると、かなり下が立っている。
銅が強い。下手するとこれは暴れるぞ。

10日ほど巻き藁でじっくり鳴らして(大三まで20回×2日、目通りまで20回×3日、会まですぐ話す20回×3日、会を持つ20回×2日)、的前。
というかね、巻き藁していたら、お年寄りのH野さんが飛んでくるわけよ。
「誰が引いてるの?」
「あ、私ですけど」
「ええ? あなた??」
きょとんとしているんで、「私ですよ」ともう一度答える。

ウーンと考えて、「いや、すごい良い弦音がしたからねえ」とちょっと不思議そうに私を見る。

あはは。そうですよ。これ、100年前のニベ弓ですよ。
H野さんは、それで! と得心した顔で弓を覗き込む。

見ます? というと、嬉しそうに見てた。

うわー、いいねー。

射手の腕は悪いけど、弓が良いんですよ。と私が言うと( ̄∇ ̄;)ハッハッハと笑って去って行った。

今、毎日的前24~28射で終わるようにしているが、きちんと引けたときの感覚がすごい。
ぞっとする。矢がもう、糸を引くように真っすぐものすごい勢いで飛んでいく。音もすごい。
カンというような甲高い鋭い音が響く。

でも、少しでも緩むと矢勢がなくなり的の下に集まる。
音もバリッというような濁音になる。今、半分くらいしか中てられない。
これが引けるようになったら、どんなにいいだろうか。
冴える弓っていうのはこういうものだと、初めて知った。
今まで引いていた弓は「鈍弓」なんである。
鈍弓も悪くはない。素直に飛んでくれるし、音もまあまあ。
何より壊れにくい。

冴える弓は怖い。
壊れやすい。でも、魅力がある。
暴れ馬のようだ。

まあ、審査もあるし、ぼちぼち使いましょう!
No.679 PERMALINK

弓道講習会2

2026/06/08(月) 22:45
一日目
・一次審査の間合い  ××
・3人の一つ的    ×〇

二日目
・射技研修  ××
・射技研修  〇×
・射技研修  ××
・射技研修  〇〇

うわああ。半矢行かずです。

・・・・・・・・・
外したのはあっち外し、こっち外し。
上下に外すのではなく、前と後ろに外しまくって情けなくて。
さらに、離れの後に「弓手が落ちる」。
あわわ。
中りはないわ、若干退き胴との指摘も。
実は今回、あの17キロを実践投入したんですわ。
まだ制御できずに、力んでしまう。
引くには引けるけど、ものすごく鋭い感じで、弓に引っ張られる感じ。
おらおらおら、オレをきちんと引いてみろよ! みたいなw

ウーンだめか。

一回いつもの16キロで引いたが、それも安定してなくて××。

全然良いところがない一日め。
私の前の女性の方が、すごく上手で全然外さなかった。
先生たちが盛り上がる。

私はその陰に隠れて、「〇〇がダメ」のオンパレード。
曰く、中心軸が後ろに下がる。
曰く、大三で軸が揺れる。

色々言われて、凹む。
こいつがですね。この弓をまだ使えないんですよ…と言いたくなるが、それは自分の判断であって、他人に言うことではない。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
何も良いところのない一日目。
講評では、私より先輩の方々から質問の一つもでない。
なんだ、このお行儀の良さは? 私はこういうのが一番嫌い。
何しに来たか。先生方の話を聞きに来たんじゃないか。
静まりかえった会場で、「いいですかー?」と声をあげて、質問をする。
初心者の指導についてと、配られたプリントにある「個人の体形に応じて指導する」という中身について質問をした。
個人の体形を尊重っていうけど、太い細いとかのレベルの話じゃないよね。
これは、例えばストレートネックとか、身体硬いとか、いろいろ良くない体形があるとしたら、それは尊重に値するかという話だ。

もちろん、それは尊重はしないという結論だが、じゃあそういうのを「弓道」以前にどう指導していくのかという質問をした。

M範士はニコニコしながら、自分も歳をとって体が硬くなったので、ラジオ体操やってるとか、そういう小さなチップスを教えてくれた。

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そういう質問をしたからか、二日目はよく見てもらえた。
私自身も少し心の余裕ができたので、いろいろ質問しながら射技研修に参加する。

M範士がウーン、なんで中らんかなあ。良いモノ持ってるのに。と呟く。
あなたの先生はだれ? と言われて、身体中の血がワッと逆流しそうになる。「隣県のM先生に習ってます」って言いたいのをこらえて、地元の先生の名前を挙げる。
へえ。そうなんだー。満足そうにM範士が笑う。

最後、もう時間が迫っているなか、新潟のK範士が、あなたの射は時間に追われている人の射だよ。あなたの射は走ってる。悪くない射なのに、急いでいる。
そういう稽古してるでしょ。もっと大事に引いて。という。

わあ、お見通しだ。私はいつも時間に追われて稽古している。(弓道に限ったことではないが)。生き急いでいる自覚がある。

わかりました。

最後の射だ。もうこのK範士とは二度と会えないかもしれない。
今の精一杯をしよう。

心がすっと静かになり、ものすごい弦音がした。もちろん、的中。
K範士が「それだよ! それだ! 出るじゃない! 良いよ」と興奮しているのが聞こえる。

二射目。
弦音よし、的中! 弓返り不十分だが、「大丈夫、今のだ! そういう稽古をして!!!」とK範士。

自分でも、やっとこの17キロを使いこなした感じがして、めちゃうれしい。

身体の中に充実感。
すごかった。17キロのこの弓、すごい。
自分がすごいというより、弓がすごい。

というか、一緒にすごくなりたい。

ワクワクのお稽古でした!!

ちなみに、K範士は誰かににているなあと思っていたら、手塚治虫先生にそっくりでした!!

No.676 PERMALINK

弓道講習会1

2026/06/07(日) 23:17
山陰の町で。ここから片道250キロほど先。
土曜の朝からだから、前泊して2泊した。土日。
さっき帰宅した。

山陰への道はかなり便利になっている。
山陰道が整備されつつあるので。
しかし、片道5時間(休憩を含む)はちょっと大変かな。

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今回は県から6名選ばれての講習会である。
弓道はこういうところが手厚い。
5段以上という条件であり、ずっと応募していたが、ずっと却下されてこの度初めて派遣してもらえたのである。
(ちなみに、他県は県会長からお声がかかるらしい。うちは応募した中から、会長が選ぶ)。
私などは初心者みたいなものなので、会長の覚えめでたくはなく…。今回は応募者が少なかったから選ばれただけであった。
応募は5名だったらしい。仕方ないので、隣町の会長(五段)にも県会長が声をかけたらしい。

でね、二日で弁当ついて5000円くらいなんだよ。破格でしょ?
交通費や宿泊費はかかるけど、他武道に慣れている私にとっては、破格。安い。
というか、この程度で応募者が5人だったということに失望するね。弓道人はしみったれやな。
ちなみに盟友Sさんは去年参加したので、今年は遠慮したらしい。

中国地区の会長(範士)と新潟から範士の先生が来てくださって見てもらえた。
すげー。贅沢だなあと思う。

弓道の人はホントにそういうありがたみがわかってない。
自分でコツコツやるのも大事だけど、できる人に習うことの重要性がわかってない。
皆うまくなりたくないのかなあ。
それでも、全弓連は補助を出してこういう企画をしてくれるわけだ。
すごすぎる。

ちなみに山陰の県もどうやら応募者が少なかったらしい…まじか。
もったいない。
講習会の中身については、また別に書く。
さすがにちょいと疲れた。
明日も益田~江津へといきますので。(往復300キロ)

死なないようにがんばります。
No.675 PERMALINK