使っているバイオリンは、たぶん1万円くらいのを買って、全然使わないで(使えないで)捨てられたもの。中国製だと思う。Shanghaiって書いてる。
コマが倒れ、弦が切れ、テールガットが切れ、目も当てられない姿で私の前に現れた。
「いる?」と同居人に聞かれて、コロナで暇を持て余していた私は「いる」と答えた。
そこから、ネットでバイオリンの構造とかを学んで、必要な部品を取り寄せ、じわじわと修理して、音が鳴るようになった。
張っている弦は、4本1,000円くらいの安いやつ。
キンキンして、良くない音がするけど、仕方ないw
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で、買わないけど(お金がないので)、時々バイオリンの中古をメルカリで見る。
驚くことに、多くのバイオリンが売られているし、毎日(!)新しいバイオリンが売りに出される。
憧れのカールヘフナーとか、ストラディバリウス工房のものとかもある。
当時、私のバイオリンの先生は「国産バイオリンとか、良くないですから。ドイツ製かイタリア製、チェコ製とかがいい」と言ってた。
国産バイオリンって、いわゆる「スズキバイオリン」なのだが、2000年代に入ってから作られたスズキの280番の音を聞いたが、悪くなかった。
チェコ製のバイオリンが、売りに出されていて、4万円…。買わないよー。
そう言い聞かせて、時々メルカリを見て回る。
竹弓なんて、時々しか出品されないのに、バイオリンは毎日毎日10人くらいが新しく出品している。
不思議。みんな買ってみて、手に負えないって思うんかいな。
私も手に負えないと思うけど、負えないなりに音を出すのは嬉しいし、楽しい。
あ、音楽ってそういうことだね。
それにしても、50年前の九響の先生の常識はもう古いな。いろいろ古い。
バイオリンは50年前と違って、水準が上がっているのかもしれない。
今、安くてもそこまで「違う!」というバイオリンはそんなに多くない気がする。
ちなみに、スズキの280は、同じカルチャーの講座の人がメルカリで送料込み1万円で買ったもの。
それはお買い得だったねーと言いあったが、もう一人の持ってきたバイオリンの音に息をのんだ。
アントニオ・ストラディバリウス もちろん、バカ高い古いものではないが、当時、数十万はしたものだろう。
その音。すごく深い。
彼女の演奏したい曲目は「ビバルディの「冬」」ですってよ!!
すっごく難しい!
私は「メヌエットとか、ガボットとか」とゴニョゴニョごまかしたというのに!
うらやましい。
次にもし聞かれたら、「チゴイネルワイゼン」って言うかもねw