節分稽古

2022/02/04(金) 22:07
仕事に追われて、オンラインだし、いい加減なことは絶対に言えない。
(だって、録画されてる可能性もある! 言い間違えたでは済まないのである。さらに、本務の先生方が視聴していたりして、超びびる)。

いつもより念入りに下調べと予習をして、滑舌をよくして、苦手な単語は何度も口に出して臨む。
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で、普通なら大東流の稽古があるんだが、(節分稽古としゃれ込みたかったが)、隣の神社から「節分の日は、お接待で使うから駄目」と言われてしまった。道場は、町内会や神社といった、地域の人たちが優先である。しかたないね。代替場所を探したが、コロナ禍でなかなか飛び入り新規は難しい。なので、稽古休みとした。

ならば。久しぶりに弓に行こう。
今、弓はメチャクチャ低迷中だが、低迷中だからと放置していて治るものでもなかろう。
低迷の原因を取り除いて、正しい身体使いをしなければ。
足とか股関節とか、正しく使えば治るはずなのに!!
きっと力んで使ってるから、古傷が痛むのだ。

火曜日は一人だったが、水曜日はM先生(元会長)がいて、稽古となった。
口の悪い(性格だってよくない)M先生だが、まあ、私は苦手ではない。
人がいると、やはり違う。私はそこまで「ええかっこしい」なのかとあきれ果てる。

ところが、2月3日は、いつもは来ないお客人が来たのである。
大学から、わざわざ列車を乗り継いで、さらに遠くの最寄りの駅から歩いて来たという大学二年生。
大学の道場が閉鎖+大学近郊の道場が「新規お断り」でこの道場を頼ったというのだ。

優しげな男の子で鵠心の16㎏並を持ってるので、2年としてはすごいなと思い声をかけると、高校時代から部活動でしっかり稽古してきたという。
射型もきれいで丁寧で、私がガサガサ引いてるのが恥ずかしくなった。
最初彼は一ヶ月ぶりの稽古ということで、全部後ろに抜いていたが、最後のほうは全部中るようになってきて、さすが大学生の射は違うなあと、M先生と感嘆の声を上げた。

技術はあるが、レギュラーになれない彼の欠点は「気が弱い」ところだとM先生が言うのを、私はニヤニヤして聞いてた。

さて、帰ろうとすると、M先生が「おい、この子を送ってやれよ。また乗り継いで2時間くらいかけて帰らせるのは気の毒だ。あんた、同じ方向だろ?」と。
私も送るかどうか迷っていたが、万が一事故になったらとか、私のようなバアサンと1時間付き合うのはイヤだろうかとか考えて提案するのを躊躇していた。
丁度その頃、Y夫妻が来て、私に「よかったじゃん。一人で1時間の運転よりも、話し相手がいたら、すごい楽しいよ!」と言って後押ししてくれるので、そっかーと思い、そのN島くんを乗せて帰ることにした。

彼のお父さんと私がちょっとばかり共通点があって、嬉しくて楽しい帰り道となった。
お父さんはザンビアで仕事をしていたらしい。(私もアフリカにいたことがある)。
ザンビアといえば、院時代、私に唯一親切にしてくれたK先生がザンビアをフィールドとしておられた。ザンビア研究者は物腰が穏やかで親切な印象がある。(今先生の名前で検索をしたら、K先生は2019年にお亡くなりになっていた。写真の先生の笑顔がまぶしかった。ただ、私をセクハラで追い詰めた人間がまだ同じ研究所にいて、その人間の名前を見たら、吐き気がしたので、慌てて消した。それでも、以前はいくら優しいK先生といえども、検索してみようという気にならなかったので、私は徐々にではあるが、立ち直っているのである。)

弓とアフリカというのは、なんとも奇妙な組み合わせだが、彼は外国に行くなら日本の文化を学びたいと思って弓道を選んだのだという。
M先生が言うとおり、穏やかで少し気弱な彼は、他のガチガチと組み合うような武術にはとても行けなかったんだそうだ。
「やり合わないから、居合とかおいでよ」というとまんざらでもない笑顔を見せたので、帰り道の大学のすぐ脇の道場を指さして教えた。
まあ、暇があれば、おいでよと誘ったら、「はい!」と答えた。
まあ、忙しいだろうから、無理はしないでねと慌てて付け加えて車を走らせた。

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というわけで、昨日はたくさん引けなかった。

78射
28中
35%

それでも、少しずつ上向いているのかな。

でも、まだ「中る」という確信がない。
あ、あたっちゃったーみたいな軟弱な感じ。
まあ、低迷中だ。

No.303 PERMALINK