空手で受け身? と言われそうだが、うちの流派は「投げ」があるんで、怪我防止の意味もある。
組み手をすれば、怪我はつきものだが、怪我して欲しくない。
なので、11月は審査もないし畳が使える日が多いので、積極的に受け身や寝技について教える。
といっても、寝技は私は腕十字くらいしか知らない^^; ので、いわゆる「エビ」とか「柔術立ち」とか「受け身」がメインとなる。
寝技は子どもたちが大喜びする。
そりゃあ、畳でゴロゴロして良いとなると、わくわくするだろう。
楽しいのは良いが、ワイワイうるさくなるとメッチャ収拾がつかなくなる。
まあ、そういう日もある。
今日は隣で剣道の稽古(大人、有段者)があっていたので、冷や冷やだった。
理由としては、まず、うちに聴覚過敏の子がいること。
彼は、大きな音が苦手だ。剣道の発する声にいつも具合が悪くなる。
なので、剣道から1番遠い位置に彼を据える。
もう一つの理由は、私の声が届きにくいこと。これはもう仕方ない努力でなんとかする。
更に最後の理由は、子どもたちが剣道の声に負けること。気合いもかき消される感じがして、すごく情けなかった。
人数もそんなに少ないわけではないのに! いつも悔しかった。
今日はそういう私の気持ちが通じたのだろうか!?
子どものかけ声が、剣道側を凌駕したのである。
振り絞るように出す私の精一杯の声に、子どもたちがついてきてくれた!
ちょっと技とかより、感動モノである。
すごいぜ!
一年前は、子どもたちの声が出てなくて私どれだけ苦労したか。
そして子どもたちは、今日、一人一人の声は小さくても、皆が頑張ればすごい声になるのだと実感してくれたに違いない。
空手が上手になることよりも、そういう真実を体感してほしい。
(もちろん、空手も上手になってほしいが)
ちょっとした一体感に包まれて、ちょっとした多幸感があった。
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今日のハイライトは、稽古後のことだ。
一人の親御さんと話をして、車に乗り込もうとしたら消防自動車やら特殊車両が、サイレンを鳴らしながら入ってくる。
「事故? 病人?」と話していたら、目の前のラグビー場が開場されて、係員が回りを囲んだ。
あ、これ、ヘリですよ。ヘリポートとして使うとき、こういう手順なんですよ。
お母さんは「へー」と子どもたちより目をキラキラさせてみていた。
ドクターヘリが到着して、すぐに救急車が到着した、
救急車からの移送にはちょっと手こずったようだ。(ブルーシートで覆われていた)。
そして、ヘリのプロペラが回転を始めて、音が変わったと思ったらすぐに飛び立っていった。
ホント不思議よね-。どうしてあんなのが空を飛ぶのかしら!?
お母さんは楽しそうに、ヘリを見送った。
私も、飛行機やヘリコプターを見るのが大好きなんで、ずっと見送っていた。
隣で、剣道の稽古が終わった年配の女性が嬉しそうに写真を撮っていた。
どうか、患者さんが無事ですように。