とうとう5日目。

2026/08/14(金) 22:44
おおお。もうすぐ(明後日)終わり。

もうなんだかまだ5日かよというくらいの親密度でわちゃわちゃとおしゃべりにも花が咲く。

今朝は朝7時すぎに待ち合わせて、ワークショップ始まる前にK師のおすすめパン屋にならぶ。
絶品クロワッサン。一個300円…高い!!
びっくり。都会は違う。というか、朝の時間にこんなに人並んでる!
でも美味しそうだったので、2個食べた。
まともなクロワッサンなんて、いつ以来だろうと思うからだ。
まともなちゃんとしたバターのクロワッサンで、本当に美味しかった。
けど、高いな…。

というか、やっぱりワークショップに来る人達って金持ちだった。
「年末にウイーンから、チェコ、ハンガリーまわって遊びました」とか「来月は観光で京都に来ます」とか「全日空ホテルに泊まります」とか(これには「一泊2万で安いんだよ!」とか言われて、なんと返したらいいか迷った)。
コーヒーも私には550円がちょっと痛かった。けど、みんなコーヒーだけではなく、でかいシュークリーム(500円)とかも持って帰って食べてた。
おやつに1,000円はいくら旅先でもなーーーー。

金銭的な悩みはまだ最後まで続くのであるが。

朝から、昨日弓打ちした人の縄をほどくのを見学。
ほどくのもちゃんとしてくれないと、麻縄が次に使えないんだよと厳しく言われ、緊張していた。
だんだん弓の形になっていくなあ。
その人たちは関板(額木:弓の上下を止める小さな部分)に弦がかけられるように、削り始めた。
結構大変だし、失敗できないところ。
一番セレブな女性は「かりん」を選んで、硬くて四苦八苦。
私と同じ18キロの男性は「黒柿」。
後は、桜や櫨。

好きな額木を選んでてねと言われて、悩みに悩む。

普段の私なら、目立たない普通のでいいと思うところだ。額木の種類で弓の性能が左右されるなら別だが。
(少しは左右する。弱い弓に重い額木を付けることは、弓がエネルギーを奪われるから勧めないと言われた)。

桜や櫨は普通過ぎるなあ。

私が悩んでいると、K師がこれは?と白黒の銘木を出してきた。
「シャム柿」である。黒柿があまりに珍しいので、その代替品として南米から輸入されている木らしい。
シャム柿のほうが、黒柿より柔らかく色がきれいである。
「パンダウッドと、孫は言ってたわ」と。(K師のお孫さんはアメリカにいる)。
あ、じゃ、それにします。

午前はK師の助手のようなことをして、過ぎた。

途中アメリカ人が入ってきて、英語で弓が欲しいと言っていたらしい。息子さんが対応して17キロの伸び寸を出してきたが、K師に相談ということで作業場まで彼を通した。
K師は流暢な(関西なまりの)英語で「弓は引いたことあるか?」とかそういう質問をした。
すると驚いたことにそのアイダホ出身の彼は全く弓道を知らない。
フラッと寄って買える値段か!? (13万くらい)。円安を恨んだ。

「あのな。弓道は道やねん。武道やねん。ちょっと引きますわーっていうのはできんねん。」
「武道センター行ってきな。ここにあるから。建物いくつかあって、弓道のところにいって、学んできてそれでもやりたいというのだったら、売るわ」
「私弓道教えにアメリカ毎年行くから、アイダホの近くまでいくから来る?」とまで言った。
「まあ、武道センター行って、まだ買いたい思うんやったら、来て」と。

結局今日は彼は来なかった。こんな面倒くさいもんやれるかと思ったんだろうねとK師は笑っていた。

売りたくない気持ちがすごくわかる。
だって、こんなに魂を込めて作ってるんやもん。
いい加減な奴に売れるかいな。

昼ごはんは、スペシャルなサンドイッチに、ヨーグルトとフルーツ(バナナとミカン)。
サンドイッチのパンは、K師のお嬢さんが焼いているらしい。
ぱりぱりのレタスにハムチーズと、キュウリと卵。
こんなにたくさん食べれないよーと悲鳴が聞こえたが、全然皆完食でした。
ヨーグルトにはK師がカナダから持ち帰った本物のメープルシロップをかけた。
もう、なんていうのかな。芳醇な味。
弓を打ちに来たはずなのに、毎回の食事でノックアウトされている。
神様、参加させてくれてありがとう。

午後、とうとう3時を回って弓打ちが始まった。

それまで、弓を16度の部屋でキンキンに冷やす。
接着剤もキンキンに冷やす(生クリームを立てるときのように、氷に金属のボールを浮かべて接着剤を作る)。
中打ちのときと同じ尿素系の二剤の接着剤だ。

一旦作業場はキレイに掃除されて、厳粛な気持ちで弓打ちが始まる。

ここからは素人が手をだすことは厳禁。
楔を弓師に手渡すくらいの仕事しか残っていない。

外竹、中打ち、前竹の三つにそれぞれ接着剤を塗って重ねる。
ササと呼ばれる薄い板でそれらを挟む。
麻縄をぐるぐるとかなり詰めた間隔で上から下、下から上に巻く。
そこに楔を打ち込んでいく。
打ち込む楔は110個前後。
グネグネとまだ自由に動くのを形を整えながら打ち込んでいく。

take08.gif

写真を撮らせてもらったが、顔がまるわかりなので他のところから借用した。

そういえば、中打ちになんでも書いていいよと言われたので、M先生が長生きしてくれるように書いた。
(中打ちはもう見ることはない)。

そういえば、今日は私の手を「可愛い」とは言ってくれなかったなあ。ちょっと残念。

私のことは「変人やろ?」と言うが、師匠のほうが変人なので、変人に変人と言われることはまわりまわって普通の人ということであろうと思う。


晩御飯は、鮭のムニエルバターキノコ添え、ルッコラのサラダ、京生麩、ピーマンの炒め物、ヒジキ、みそ汁、ごはん。
デザートは「老玉」うばだまという京都の生菓子。おいしかったーーーー。
本当に、こんなにおいしいものがあるんや…。食べれば一緒。栄養とれればいいとどこかで思ってる自分もいるのだが、毎回「いや、味大事」と思う。
もう、なんというか、滋味あふれる感じなのだ。
洋食のときは、器はロイヤルコペンハーゲンだそうだ。
あ、一部ウエッジウッドもあるけどね。

あー。お金持ちーーー。

その夕食の時の話で、弓打ちが終わった、荒村はとる。けど、一か月くらい裏ぞりをみながら、張り込むことになる。
(だからすぐ持って帰るわけにはいかない)。
K師は9月外国、10月手術(首の手術をするらしい)なので、11月末以降来てほしいと言われた。
もう一回来てもらって仕上げをするとは、案内に書いてある。
でも往復3万である。
安い弓なら買えてしまう。

だから、私は息子さんがこっち方面に来てくれるときに渡してもらう予定だったんだわ。

でも、皆がキラキラした目で「来ます!」と言ってるのを見て、本当に仕上げに来たくなってしまった。
三万・・・。
お金ないわ。

とっても惨めな気持ち…。
一応来るつもりですが…とお茶を濁した。

ああああ。
お金持ちだったらなあ。

12月で奨学金返し終わるけど…。

悩む。胃が痛い( 一一)



明日になれば固まるので、私たちが今度は縄をほどいて楔を抜く番だ。



No.687 PERMALINK